呼吸法は 健康法の中でも非常に効果の高いものです。
健康のために何から行うのがいいのかと考えますとまずは呼吸と食事です。
食事は別のところに譲るとして、今回は 呼吸法について書きたいと思います。
非常に効果が高い 呼吸法なのですが、やり方を間違えてしまうと逆に体を悪くすることもあります。
私自身やり方を間違ったために 逆流性食道炎にかなりの間悩まされました。
よく腹式呼吸や 丹田呼吸の説明に息をしっかり吐ききると書かれています。
しっかり吐き切れば吸気は勝手に入ってくると説明しているものもあります。
これを見てしっかり吐ききらないとと思ってお腹に力を入れてへこまして吐ききる方がおられます。
しかし、これをやってしまうとおへそから上が緊張してしまい上実下虚となってしまいます。
これでは体を悪くしてしまいます。
呼吸というのは吸う時に緊張して、吐く時にはリラックスして行くことが大事です。(本当は吸うときもリラックスしている方がいいのですが、相対的に吸うときと吐くときを比べると吸うときよりも吐くときのほうが力が抜けるということです。)
吐く時にはリラックスして、上腹部や胸を脱力していくことが重要です。
吐く時に徐々に脱力し、完全に脱力した状態に持っていくことが大事です。
そうすると胸や上腹部にあった気が丹田や足元に降りていき、 自然と丹田や 下半身が自然と充実していきます。
よくお腹に力を入れてという人がいますが無理に力をいれるのは誤りです。
吸えば自然と上腹部、下腹部ともに膨らんで力が入り、吐くときにリラックスして、最終的に完全脱力すれば上腹部は凹んで、自然と下腹部や足は充実してきます。
無理に力をいれるのではありません。
せっかく リラックスして脱力して丹田が充実したのに、お腹に力を入れて凹ましてさらに吐いてしまうとお腹や上半身が緊張してしまいます。
その結果丹田が充実しなくなってしまいます。
もちろん 緊張しているので自律神経も乱れやすくなります。
体に悪いのは当然です。
この間違いをしてる人は結構多いのではないかと思います。
説明が悪いのか、理解が悪いのか、そもそも教える人が呼吸法のやり方を間違っているのか分かりませんが、かなり重要なポイントです。
呼吸法は吐く時が大切なのは間違いではないのですが、 リラックスして最終的に完全脱力させるというところに ポイントがあります。
では吸う時はどうなのか。
あまり吸ってはいけないとか、逆にたくさん吸えとか、色々ありますが、 吐く時ほど 神経質になる必要はないと思います。
私自身はある程度 お腹に向かってしっかり息を入れる方がいいと思います。
養生訓にもたまにしっかり 息を吸い込んだ方がいい と書かれています。
塩谷信男先生の 正心調息法にもお腹にしっかり息を吸うように書かれています。
逆腹式式呼吸というものがありますが 、吸う時にお腹に力を入れてへこましては 体が緊張しすぎ良くないと考えます。
本当の逆式呼吸とは 吸う時にお腹をへこませるのではなく、 吐く時にリラックスして最終脱力すれば下腹部が充実してくることを言うのではないかと思います。
吸おうが吐こうが、力を入れてお腹をへこまして緊張させることは体の構造上よくありません。
分かりにくい方はあくびをしてみるといいかも分かりません。
あくびをするとまずお腹の方に向けてしっかりと 息を吸い入れ、 吐く時にはハッーとリラックスして吐いていく。
これが正しい呼吸の仕方です。
吐く時も吸う時も お腹に力を入れて緊張させてへこまさない。
吐く時は最終的に脱力していく、そうすると下半身に自然と充実感が出てきます。
このことに注意して呼吸法を行ってください。